娘に伝えたい幸田文の言葉6冊シリーズのうち
しつけ帖
台所帖
きもの帖
季節の手帳
の四冊を購入し読み終えました。
幸田露伴の娘、文さんのエッセイを文さんの娘の玉さんが編集されたシリーズです。
しつけ帖は28篇、他は40篇前後のエッセイがテーマに沿って収録されています。
(ちなみに”ふみ”さんだと思っていたら”あや”さんでした。明治時代にそこからしてオシャレだなと思ったり)
1904年生まれで1990年までご存命だったとのことで
戦前から戦後の移り変わりまで色々な話がギュッと詰まっていて
祖父母や両親が昔話をしてくれたのを思い出すような
そんな懐かしさがあるエッセイ集でした。
書かれた順に並んでいるのではなく、流れを考えて編成されているのですが、エッセイの最後に何歳に書かれた物か書いてあるので時代や年齢なんかを考えながら読めるのも面白かったです。
ちなみにきもの帖に収録されている47歳の時に書かれたエッセイに40代の友人と自分の年齢を”この初老を”と表現していて
ワイ驚愕。あと数年で初老。
まー、私の祖母に初孫ができたのが今の私の年齢でしたからもうおばあちゃんの年齢ですよねぇ…
幸田露伴の書籍は読んだことがないですし
難しすぎて多分これからも読まないと思うのですが
いろいろな幸田露伴エピソードが載っていました。
両家の反対を押し切って明治時代に(多分)恋愛結婚をしていたり
そんな妻を早くに亡くし
三人生まれた子供も一人になり
エッセイには書かれていませんでしたが後妻さんとは長く別居していたようで
頑固な親一人子一人(と孫娘)で
側から見れば大変と思われても
強い親子の結びつきがあったんだろうなぁ
反対を押し切って結婚した女性は辛抱強くて何でもできる人だったのかなぁ
と、想像しながら四冊読み終えました。